エアカソード型微生物燃料電池を用いた大気中二酸化炭素回収・固定技術の開発
微生物燃料電池(microbial fuel cell:MFC)とは、微生物を触媒として用い、廃水中の有機物に含まれる化学エネルギーを電気エネルギーに変換する装置である。下水処理への適用において、曝気が不要であることや、汚泥発生量を抑制できること等の利点を有する。MFCのなかでも、カソード電極が大気に晒された構造で、大気中の酸素をカソード反応の電子受容体として用いる形式のものをエアカソード型MFCという。エアカソード型MFCのカソード電極表面は常にアルカリ条件となるため、エアカソード型MFCの適用により水処理・発電と同時に大気中からの二酸化炭素回収が期待できる。本研究では、エアカソード型MFCによる大気中二酸化炭素の回収・固定に関する反応を定式化し、その性能を評価することを目的とする。