田中 翔也

出身高校:栃木県立宇都宮高校

研究テーマ

クオラムセンシング物質が藍藻類の毒性物質生成に与える影響の解明

研究概要

湖沼のような閉鎖性水域ではアオコの発生が度々問題となる。アオコを形成する藍藻類はmicrocystinなどの毒性物質を産生するが、この毒性物質産生の際にクオラムセンシングが関係していると報告されている。クオラムセンシングとは、細菌の細胞密度が高い時にバイオフィルム形成や毒性物質産生を生じる機構のことであり、細菌の細胞間コミュニケーションの一種として知られている。また、クオラムセンシングには細菌が産生したオートインデューサーと呼ばれる化学物質が関わっていることが知られており、代表的な藍藻類であるMicrocystis aerginosaはhomoserine lactone(HSL)をオートインデューサーとして用いていることが報告されている。そこで本研究では、M. aerginosaをHSL存在下で培養し、microcystinの産生量を測定することで、HSLがM. aerginosaの毒性物質産生に与える影響を評価することを試みる。

学会発表

  1. The impact of climate change on the cyanotoxin production in drinking water sources
    Shoya Tanaka
    The 2nd Symposium for Human and Environmental Security
    Feb. 19, 2025, Tohoku University
  2. ダム湖における藍藻類の毒素産生制御に向けた細胞間コミュニケーション物質の影響評価
    田中翔也、佐野大輔
    東北大学サステイナビリティスタディコンソーシアム「企業フォーラム2024」
    2024年11月22日、東北大学大学院理学研究科合同C棟・青葉サイエンスホール・多目的室
  3. 気候変動下の水道水源における藻類の毒素産生ポテンシャルの評価
    田中翔也、佐野大輔
    東北大学土木懇談会2024
    2024年11月8日、東北大学・災害科学国際研究所多目的ホール
  4. 細胞間コミュニケーション物質が藍藻類の毒性物質産生に与える影響の解明
    田中翔也、三浦耀平、丸尾知佳子、大石若菜、佐野大輔
    令和5年度土木学会東北支部技術研究発表会
    2024年3月2日、岩手大学